やればできる、という言葉はポジティブな言葉だと思っていました。
でも最近、ネガティブな意味もあるなって気づき始めました。
今一度、「やればできる」という言葉の使い方について考えてみました。
「やればできる」の間違った使い方
褒め言葉として使う
やればできるってことは、結局“まだできてない”ってことです。
「やればできるんだから」って言われるって事は、“今できてない”“行動力がない”“実行力がない”ってところを指摘している状態のこと。
他人に言う場合の「やればできる」は、褒め言葉ではありません。
言い訳にする
「やればできるから、夏休みの宿題は最終日にやろう」
「やればできるから、年末大掃除は30日にやろう」
「やればできるから、やる気が出てから断捨離しよう」
たしかに、“やれば”できます。
でも、善は急げという言葉もある通り、やった方がいいと思うことはすぐにやるべき!
「やればできる」という言葉を言い訳に使って物事を後回しにして、あとあと後悔する事は何度もありました。
現実を見て見ぬふりする
やればできる。この言葉ほど危険なものはない。野球に限らず、当事者だけでなく、指導者も、親も、時に「やればできる」に甘えて成功を遠ざけてしまう。
「やればできる」という言葉が、面倒で見たくない現実をぼんやりさせてしまうことがあると思います。
私も、「今は片付けができなくてごちゃごちゃだけど、やればできる。ただやり方が分からないだけ」と、片付けができないことを見て見ぬふりしていました。
やり始めないと、自分にあったやり方は見つからないのに。
「今の状況だと片付けをしてもできない。理想のキレイな家にするのはどうしたらいいんだろう」
成功(私の場合は片付けができるようになること)を近づけるには、見たくなくても面倒でも、今の現状を把握する事が大事です。
「やればできる」の正しい使い方
自分を評価する
やったあとに評価するような使い方だとプラスになると思います。
「私ってば、やればできるじゃん!」
そう思う事で次にチャレンジするときの自信になります。
自分を励ます
何かにチャレンジする時、「前もできたんだから。やればできる!」とやる気を出す為に、この言葉は勇気になります。
「やればできる」改め「やれば伸びる」
やればできるって言葉は、正しくは「やれば伸びる」だよって言っているのは、あのビリギャルの坪田先生です。
以下、「やればできる」が可能性を潰す–ビリギャル著者流・やる気にさせる指導法とはより引用
「人がやる気になるのは『ちょっとした変化、成長を認められた瞬間』なんです」と坪田先生
「やればできるんだからやりなさい」となると、できなかったらダメだし、できたら全てOKとなってしまって、慢心してしまうのは当たり前ですよね。
仮に僕が「やればできる。人間には無限の可能性がある」と言って、NBAの選手を目指したとします。「そんなのやっぱり無理だ!」ってなるはずなんですよね(笑)。「○○できる」という成功をゴールとして目指しているから、ゴールに至れず、到底成功できない=無理だという判断が生まれてしまう。いわばこれも慢心の1つの形なんです。
現実的にどれだけ練習しても、どれだけ良いコーチをつけても僕はNBAの選手にはなれないでしょう。だけど、3年間やれば滅茶苦茶バスケが上手くなっているはずです。だから「やればできる」じゃなくて、「やれば伸びる」なんです。
すごく納得。
結果だけをみるんじゃなくて、その過程も大切にする愛情が感じられます。
ちなみにヤフー知恵袋で、こんな質問がありました。
『やればできる』は魔法の合言葉だと思いますか?
この質問に対して、超現実的なこんな回答が。
全然思いません。
『やってもできない』事の方が、この世の中は多いです。
引用/ヤフー知恵袋
厳しい現実を見てきた大人こそ、「やれば伸びる」の考え方が必要です。
さいごに
私の考え方ですが、「やればできる」という言葉はあくまで“自分の為に使う言葉”なのではないかなぁと思います。
「やればできる」という言葉の中で大事なのは「できる」という部分ではなく「やれば」という部分。「行動力」「実行力」の部分です。
ぶっちゃけ、“できない”という状況は「やっていない」状況なわけで、“できる”って事は「やった」ってこと。
「やれば、できる」というのは、因果関係上当たり前のことだと思うのです。
やればできる子=YDK
略語になるくらいの有名なフレーズですが、正しく使ってもっと自分の可能性を引き出しましょう(^^)
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